無事なる日々

音楽とライブと仕事の日々
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景表法についての長話

先日、

エレカシの新譜「Wake Up」のデラックス盤が

早々にアンコールプレスされるのは

「景表法の優良誤認表示の禁止」に関わるのでは。

というツイートを見かけ、

その時点でそこそこ拡散されているようだったので

 

おお、そんな視点があるのか〜

ん?景表法って本業で

少し前に取引先が消費者庁に叱られて

いろいろと大変なことになってたなぁ〜

うーん、細かいこと覚えてない…

いっちょ調べなおすかぁ〜

 

ということで、諸々の法令やら事例集やら読んで

疑問や考えをまとめました。

めちゃ長いです。

 

素人の解釈なので、間違いがあるかもしれません。

探しきれていない、考慮できていないこともあるかもしれません。

(法曹界では論争になってる、とかまでは調べきれなかったし)

ご容赦ください。

 

ていうか、暇な人だけ↓をクリックの上お付き合いください。

 

 

現時点での結論だけ簡単に述べると

「あのデラックス盤に関わる表示って、本当に景表法上の違反行為あります?」

ってことなのです。

 

景表法…つまり「景品表示法」

消費者庁による各種法令・規則については以下のURLを読みました。

 

http://www.caa.go.jp/policies/policy/representation/fair_labeling/

 

http://www.caa.go.jp/policies/policy/representation/fair_labeling/pdf/160129premiums_1_1.pdf#search=%27景品表示法%27

(2018年6月3日時点で閲覧可)

 

●景表法というのは

「不当に顧客を誘引し、一般消費者による自主的かつ合理的な判断を阻害するおそれがあると認められる」表示をしてはならない

というのが最も重要なんですよね。

 

「他の事業者に係るものより著しく優良であると示す」表示(優良誤認表示)や

「他の事業者に係るものより取引の相手方に著しく有利であると一般消費者に誤認させる」表示(有利誤認表示)から

一般消費者を守ることを目的とするものです。

 

で、この景表法を根拠にアンコールプレスが

「違反行為として消費者庁に怒られるレベルか微妙…」という結論に達した理由は

次の通りです。

-----------------------

理由1「他の事業者」の存在の有無

理由2「CDなどの作品を購入するとき、その判断材料を広告(表示)のみに求めているか?」

理由3「期間を設定して購入者を募った商品を再販する場合、内容を改変したり価格を上げ下げしなければ、初回とアンコールプレスとの間に著しい優劣の差はないよね?」

理由4「初回プレスを買った人って損してる?買う・買わないの判断の責任を広告(表示)に問えますか?」

------------------------

※全部微妙に絡み合っているので、多少同じことを繰り返すかもしれませんが

細かくは以下の通りです。

 

現時点でエレカシの新譜を販売できる事業者というのは

所属レコード会社のユニバーサルミュージックのみで、競合する「他の事業者」の存在がない。

 

過去に所属していたエピック(ソニー)等に

商品化する権限のある音源や映像作品等はあると思われますが

(昨年出た渋公の映像とかね)

これらはいわゆる「過去の作品」であるため、

現在の新譜と同時に発売されたところで、

両方欲しい人は両方買うことが予想されますし

片方しか買わない、という判断も十分に予想されます。

(もちろん両方買わない、という選択肢も)

 

そして、この判断をする消費者(ファン)にとって、

買う・買わないの判断を、

それぞれのレコード会社が打つ広告のみでするわけではなく

個人の状況や価値観によってする部分が大きいと思うのです。

(過去の映像はいらない、とか、いや見たいから欲しい、とか

両方買うお金ないから片方だけ…とか)

 

これは「一般消費者による自主的かつ合理的な判断」が可能であって

広告(表示)によって阻害はされていないのです。

 

景表法に関わって消費庁から指導を受けているものの多くは

「食品」「健康器具」など、消費者にとって、

買うまで実際がどういうものかわからない商品

写真が提示されていたところで全く同じものが手に入るわけでもないし

「他の業者と違って、国産のものしか使ってません」

とか

「似たようなものと比べて、この器具を使えばこんな効果があります!」

とか

「本来は○○円相当だけど、この期間に買えば半額!」

とか、「表示(広告)」に判断を左右される部分が大きいものです。

 

CDやDVDなどの商品も、

買うまでは実際がわからない、

買ってから、「期待ほどではなかった」とか「好みではなかった」等、

個人的な感想を抱くものではあるけど、

そんなの、買う前からそういうこともあるかもしれないなぁ、

と少しは考えることじゃないでしょうか?

 

先行で提示された曲(今回の場合はEasy Goとかね)もあるのに、

自分が買って満足するかどうかの判断材料が

広告(表示)以外全くない、と言えるでしょうか?

 

私には、

例えば表示されてる文言以外の視点で見て

その牛肉が全て国産か、外国産が混じったものかを

買う前に判断するよりは簡単なことと思えます。

(買って食べても正直わからんと思う)

 

例えば、全く同じ日時のライブ映像作品(同種のもの)を

複数のレコード会社から同時に発売し、

DVDなりブルーレイなり、品質としては全く同じなのに

A社では4000円で売って、B社では2000円で売ってる!とかなったら

話は別になりますけど、現実にそういうことは起きていない。


また、

別の好きなアーティストの作品と同じ日に発売されるけど

エレカシの方が良さそうな広告(表示)を出しているから…

という理屈で

「エレカシのみを買って別の人のは買わない!」

というのは消費者本人の判断であって

そのせいで別のアーティストの作品を買い逃した等の損を被っても

レコード会社の責任とは言えませんよね。

 

レコード会社は、あくまでエレカシの作品を買えば

こんな特典がついてきますよ!と宣伝しただけであって

競合する他のアーティストの作品を購入できないような事態を起こしていると言えない。

 

なので、「他の事業者に係るものより著しく優良」の

「他の事業者」の存在が曖昧、というか、ない。

 

余談ですが、昨日の記事の通り

エレカシの新譜と吉井さんのブルーレイBOXの発売が同じ6/6でして

ベスト盤は13日発売。

吉井さんのベスト盤にも、実はCD盤とカセットテープ盤の2形態があるんです。

 

私にはカセットテープを聴く機器がすでになく、

機器の購入も躊躇われたため

この形態を買おうとは思えませんでした。

 

決してエレカシのデラックス盤・初回盤両方を購入するから買わないわけではないし

いち消費者として自分の状況と照らし合わせて判断したことですし

レコード会社や公式サイトの広告(表示)によってその判断に

多少の影響はあっても

(※CD盤とカセットテープ盤が同じ3000円?うぬぬ…ぐらいの影響)

判断を阻害されてはいません。

 

さて、話を戻して、

レコード会社以外のCDショップ(店舗・オンライン含む)で売られ、

そのCDショップの利益に繋がる「初回限定盤」「通常盤」に対して

 

「デラックス盤はユニバーサルのオンラインショップ限定販売で

4/26から5/7までの完全受注生産です」

 

とする表示を出しておきながら、一ヶ月経って

 

「前は予約期間が短かったのもあるし、

ご要望にお応えしてアンコールプレスが決まりました。

予約期間を1ヶ月以上取っています。どうぞこの機会をご利用ください」

 

と、言われ

 

「最初4/26から5/7までの期間限定だったよね?

こんなすぐにアンコールプレスが決まるとか、最初の期間設定ってなんだったの?

デラックス盤欲しかったのに、予約できない期間に他の初回盤予約しちゃった!

同じエレカシの、同じレコード会社が出したものであるとはいえ、どうなの?」

 

という反応や意見についてです。

 

今回の「Wake Up」については、

タイトルの発表と同時に

「デラックス盤」「初回限定盤」「通常盤」の3形態でのリリースである

という告知が2018年4月26日に公式サイトで出ています。

 

それぞれの形態(CDが何枚とかDVDの中身とか)と価格の表示もあり、

同時にデラックス盤の内容については詳しい説明もあったし

ユニバーサルオンライン限定で受注も始まっていました。

 

この時点で

「え、デラックス盤が欲しい、初回盤も…でも同じCD2枚あっても…選べない…」

 

「デラックス盤も初回盤も欲しい〜どっちも買う!買います!」

 

「デラックス盤も初回盤もいらね。音源だけの通常盤でよか」

 

「初回盤はデモ音源の内容次第かな〜?とりあえずデラックス盤だけポチっとく!買い逃したくないし!」

 

等々

 

それぞれを特典の内容及び値段、期間を限定された発注受付などの表示から

どれを買うか自分で考え、判断した(またはこの時点では判断できなかった)ファンは

多かったのではないでしょうか?

 

それが「一般消費者による自主的かつ合理的な判断」と言えると思います。

 

これが、最初に

「今回は税込で8000円以上する期間を限定された完全受注生産のデラックス盤しかない」

とか表示したうえ、後出しで

「そんなに高くなくて別の特典がついてる初回盤とか、純粋に音源だけの通常盤もあるんだよ〜」

とか表示してきてたら、

明らかに消費者の合理的な判断を阻害する問題でしたが、そんなことはなく、

 

「三種類あるけど、どれを選んだとしても『Wake Up』自体の中身は一緒です!

ただしデラックス盤の発注は期限があるから、欲しいなら期間内に注文してね!

初回盤だって最初にプレスされた分ってことだから数に限りがあるよ!

期間は定めないけど早めに予約しといた方がいいよ〜

(※ユニバーサルショップのよくある質問より)」

 

と、同時に告知されました。

様々なファンの、それぞれの状況があったと思いますが、

どれを買って、どれを買わない、とする自主的な選択の余地はあったと言えます。

 

当たり前だけども

デラックス盤を買ったら初回盤は買えない、とする決まりなどないし

デラックス盤を買わなければ初回盤が手に入らない、ということもない。

たまにある、生産する個数が最初から「一万セット限定!」などと決まっているものを

早い者勝ちで手に入れるよう煽るような方法でもなかった。

 

4/26から5/7までの受注期間は設定されていたけども

「今後絶対に再販されない」などという断定的な表示は

少なくとも公式サイトには見当たりませんでした。

 

デラックス盤を注文するとき代金支払いの方法を選べましたが

どれも後日の支払いとなるもので、

一度注文したらキャンセルはできないけど

即座に代金の請求まではされない(支払いまで猶予がある)状況でした。

消費者が、注文の段階ではちょっと…だけど発売の時期になれば金銭的な都合がつく

という状況でも注文自体は可能でした。

 

タワレコオンラインをよく利用しますが、あそこオンライン予約は

「発送準備中」になったらキャンセルや個数の変更は不可能になりますが

それまでは原則としてキャンセルも効きました。

(さっき見たら、もう今日の時点では「Wake Up」初回限定盤は「発送準備中」になっていてキャンセル不可状態でしたが)

 

アンコールプレスが決まったデラックス盤についてですが

Wake Upツアーの購入者抽選予約に参加するシリアルナンバーのみが失われます。

(※この特典については初回限定盤にも封入されています。

シリアルナンバーは48時間のみ有効なので、ほんと微々たる特典)

 

あとは最初に購入者を募った初回プレスと内容の変更はないし、価格も変わりません。

 

品質や内容が初回とアンコールとで変わったり、

価格が初回よりアンコールの方が安くなったりしたら

いずれかの購入者に物理的、金銭的な損をさせることになりますが

今回の、初回とアンコールの差異といえば、

 

6月に入手できるか8月に入ってやっと手に入れられるか

 

ぐらいで、

アンコールプレスで欲しいと思った人は、遅くなったとしても

初回プレスで手に入れた人の感想や、内容についての反応を確認した上で

買うか買わないかの判断が可能になります。

 

ただ、初回で手に入れた人の中にも、

 

「私も人の感想を聞いてから買うかどうか判断したかった!

あの一定期間内に注文しないと手に入れられない『完全受注生産』という表示のせいで、

その合理的な判断が阻害された!」

 

という人もいるかもしれませんし、

今度の水曜に商品を手にした後で出てくるかもしれませんね。

 

しかし、合理的な判断をするための材料は

本当に広告(表示)しかなかったでしょうか?

 

特典の内容が異なるだけで、メインの「Wake Up」の品質が変わる訳ではないし

他の選択肢だった初回限定に特別な期間の限定はなかったし

さらに通常盤だけでよかったとするならば

廃盤にでもならない限り、買い換えられます。

 

他に同じく初回で買った人が

 

「期間が限定されていることなどは、

手に入れられなくなる恐れがあるから買っとかないと!

と、今買っておくという判断に影響を与えただけで

限定ものであることは判断材料にならない。限定されてなくても買ってる」

 

とか

 

「人の感想など自分の判断材料にならない。

他人がどうあれ

自分が面白くなりそうだと思ったから買った」

 

という感想を抱くこともあり得ますよね。

判断する材料は実に人それぞれ存在し

決して広告(表示)しか判断材料がなかったとは言えない。

 

CDやDVDの中身、実際については

食品や健康器具などのように、実験や検証で

品質や効能についての客観的な数値が得られるわけでなく

購入した人全員に、平等かつ一定の価値を与えるものでもないので

「優良誤認表示」を当てはめるのは少々無理があると考えています。

 

CDやDVDなどから得られる満足感というのは

通販番組の表示でよくある

「※個人の感想です」「※効果には個人差があります」

という、そういう類のものだと思うのです。

 

これがもし、

買って届いたデラックス盤の実際を確認したところ

 

「特典のDVDの1割未満しか4人が登場しない」

「ライブCDの内容がエレカシのものではない」

「フォトブックが表示されていた64ページに全く満たないものであった」

などなど、

公式サイトに予告された、デラックス盤のみに収録される内容の説明(表示)と

実際届いた商品に著しい乖離があると認められた場合は

「不当表示だ!」「期待したのにー!」と訴えられると考えます。

 

書いててちょっと笑っちゃったけど、

今まで消費者庁から景表法をもとに

「優良誤認表示しとる!違反やぞー!」

と指導を受けた商品、サービスの内容を見ると

だいたいそういう違反の仕方なんですよね。

 

それぐらい、問題になる商品やサービスは

消費者の判断材料が少ないか、広告(表示)に頼る部分がひどく大きい。

広告(表示)に騙されたこと自体に、

簡単に気付けるかって言われると微妙ですよね。

 

それに比べたら、CDとかDVDの内容ってすぐわかるじゃないですか。

騙そうとする方が、バレて徒労に終わるし儲けには繋がらないことが簡単に予想できる。

信頼関係もなくすし、いいことなんてまるでない。

 

ここまでやってたら確かに怒っていいと思うんですけど

まぁ、そんな内容をどうこうするようなことしないでしょ、

絶対しないとは書いてないから、受注生産の再販ぐらいはするかもしれないけど?

ぐらいの感じだし。

 

早々と手に入れてる人にとってはあと何回再販しようとしても

あら、要望が多かったのね?ぐらいの感慨にしかならない。

 

予告されていた内容の表示と実際の商品にそれほどの差がないならば、

「著しく優良と誤認される」表示とは言えないと考えます。

 

明後日ぐらいに商品が来てみないとわかんないけどさぁ。。

 

だから、

「アンコールプレスについて、景表法上の違反行為は今のところ認められない」

と結論したわけです。

 

あー長い長い。

なんか必死だなワタシw

 

でも、期間を区切っての完全受注限定生産って

レコード会社の知恵じゃないですかねぇ。

 

欲しい人は注文してくれたらその分作ればいいから

売れる数の予測もできないまま作っちゃった場合に比べて著しい在庫を抱えなくて済むし、

断言さえしなければ、アンコールプレスしたとしても

欲しい人が管理された価格で買えるし、権利者は一定の儲けが出るし。

 

初回限定盤の方がよほど問題になると思うんだよなぁ

CDショップで売られるだけあって

ショップに利益を出すべく価格が設定されてて

そのショップによってはポイントで安くなったり

売れ残って在庫になっちゃった分を、背に腹は代えられぬと勝手に値下げして投げ売りしたり、

(レコード会社自体に損はないんだろうけど)

そんな元手が安いものを大量に入手した個人が

 

「初回限定盤だよー他ではもう売ってないよー」

 

などとアピールして

買い入れた値段や元の値段より高く買ってもらって利益を得たりとか

遅れてやって来た新規のファンにとって

有難いのか酷いのか微妙な存在になっちゃうんだよねぇ。

(有難い、というのはリサイクルショップで

中古なのを気にしないなら元の値段より安く売るよ!

という人もいるから、という意味で)

 

転売はねぇ、消費者自身の価値観の問題であって

レコード会社は一応あまり多く出回らないように2セットまで、って制限は設けてるけど

高額転売を目論むほうからしたら、人をたくさん使って

それぞれ2セットずつ申し込ませておいて「在庫」を確保しといて

時期が来たらオクとか買う側が勝手に値を釣り上げてくれるところに放つ、

みたいなことで利益を得ることが可能だし

レコード会社が「絶対再販しない、これが最後」とか断言してると

そういう商売が成立しやすくなっちゃうよね

というのがあるんですよねぇ〜

 

だから、適度に再販できるよう、曖昧にしておくのも

素人考えだけども、

許容できるのでは?と思うんです。

 

いい加減長くなっちゃいましたんで、ここら辺で。。

現時点で思うところは大体述べたかな。

 

最初に書いたけど、ああ、そんな視点もあるのかぁ

どうなのかちょっと調べてみよう!という好奇心から

あれこれ読んで考えたことなので

件のツイート主さんを全否定したいわけではありません。

むしろ、いろいろと勉強になって感謝してます。

 

論争になるのも嫌なので、勝手に自分とこでまとめただけだし

全く伝わらなくても仕方ない。

こんな疑問を抱いて

こういう風に考えました、ってことです。

 

お粗末。

| エレカシ | 23:34 | - | - | pookmark |
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